親なき後、という課題

先日、健康福祉常任委員会のメンバーで、町田市の障害者向けグループホームを見学に行ってきました。
社会福祉法人のボワ・すみれ会が主宰していて、生活介護からデイサービスまで幅広いニーズに対応した、複数の施設が密集している非常に興味深い取り組みです。普通の住宅街の中に点在する施設が、スタッフの連携によってひとつの有機的な《線》に繋がり、経営や人員配置の穴をふさげるような体制が取られていました。
こちらのグループホームでは重度障害者の受け入れも行っているのですが、そういう仕事は人件費がかかるわりにインカムが薄く、はっきり言ってそれだけではとても収支が合いません。そこで他の比較的経度な方々のケアやデイサービスなどと組み合わせ、全体で何とか経営が回るように工夫しているのです。
近隣のお宅や大家さんなど、理解のある方々に恵まれた環境も含め、かなり質の高いサポートを実現しているのではと感じました。


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すぐ近くにデイサービス施設。

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出来立ての共同援助施設。どこから見ても普通のお宅です。


しかし、視察本来の目的からすると悩ましい課題が残りました。
こちらはグループホームなので、週末には利用者は各家庭に帰ります。つまり、365日の入所は望めないシステムなのです。
多摩市でも、特に障碍をお持ちのお子さんの保護者層から色々なご要望がありますが、一番深刻なのは「親なき後」をどうサポートするかということです。ハンデが重度であれば、常時もしくは定期的に医療ケアが必要な場合もあります。しかしこちらでは永続的な宿泊もできないし、医療系のサポートも範囲に加えていません。それでも、経営面・体力面など相当きつい条件の中で必死に頑張っているというのが実情です。

「親なき後」はどうするのか。
誰がこの子の面倒をみてくれるのか。

私の知り合いにも同じ悩みを持つ方が何人かいます。そういう親御さんは異口同音に「このままでは死ぬに死ねない」と言います。
ところが、介護従事者に対する締め付けはますます厳しくなるばかり。既に経営困難で破綻した事業者が出始めています。人手を増やさなければいけないのに逆に減っていて、利用のニーズは少なくとも後10年は増加していくのです。

アベさんとそのお仲間はしきりに「自助、共助」をアピールしますが、これは本来政治が担うべき問題です。「自助、共助」を言うならそれが可能な社会基盤をまず構築しなければならない。今のままでは地方自治体への皺寄せばかりが増大して、先の見通しなど全く立ちません。
やっぱり、この国の政治経済には根本的な治療が必要なのではと思います。

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