大義とは?


衆院解散総選挙、ついに現実のものとなりましたね。
山本太郎議員は今年の夏ごろからこの可能性に言及していて、一刻も早く事態に備えるべきだと全国行脚で説いて回ってらっしゃいました。わたしたちの多摩市にも一度見えたようです。

野党側からの「大義なし」の大合唱に対して、反論する側はたとえば
「消費増税は先に3党合意で決めたものだから、いま先送りにすると言うなら解散し、国民の信を問うのは当然のこと」
などという言い方をします。

ですが、「消費税増税法」には「景気条項」という付則があります。景気の悪化で増税が国民生活に及ぼす影響大なり、と判断すれば、法的になんら無理なく増税を先送りにすることができるのです。
3党合意だろうが何だろうが、法の取り決めに則って粛々と進めればいいだけの話。
そもそも「増税は国民との約束」なんつって、さも国民がみんな消費増税を支持してるみたいな言い方をされるのは、個人的に非常に腹が立つのですが。
消費増税をわくわくしながら待っているのは、経団連のお歴々を初めとする大企業の親分さんたちだけ。われわれ一般庶民は
「国にお金がないのなら仕方がない」
「社会保障の財源を確保してもらわないことには……」
と、そのくらいの気持ちで不安半分諦め半分、何とか納得(もしくは我慢)しようという方が大半なのではないかと思います。これは私の勝手な想像ではなく、さまざまな街頭インタビューやアンケートの結果を見ての判断です。

もちろん納得していない国民もいて、わたくし伊地智はそちらに属します。


●消費税は社会保障に使われていない

理由その1。
代々の政権は何故か消費税以外の税金は社会保障に使っちゃダメ頑なに思い込んでるみたいなのですが、しかし今まで消費税が前宣伝通り社会保障に充てられたことはただの一度もありません。
消費税というのは特別な税金で、最初から使い道が決められているおカネです。社会保障のための費用だと、だから申し訳ないけど取らせてねと、最初の導入時から政府は一貫して言い続けているのです。

それなのにただの一度もきちんと社会保障に使われていないんですから、これは控え目に言っても国の国民に対する詐欺ではないでしょうか。
今回も8%に上げた途端に「法人税引き下げ」などと言い出して、またしても大企業をベタベタに優遇した結果増税の意味は全くなくなりました。それで10%、人によっては最終的には25%と言い出す始末です。

こんなことやってたら、消費税なんかいくら上げても永遠に社会保障には回ってこない。

少なくとも政府は、首相はまず過去の増税結果をきちんと検証して、国民に更なる増税を強いる理由をきちんと説明しなければならないと思います。

●生活必需品への課税は言語道断

理由その2。
よく聞く言い訳のひとつに「外国の消費税はもっと厳しい」というものがあります。
これがまた、初手からです。諸外国が導入しているのは付加価値税で、日本のようにすべての商品に一律の税金をかけるということはしていません。贅沢品や趣味に使う道具など、生きていくために本来必要のない(付加価値をもつ)ものを買う時にだけ、高めの税金を徴収するシステムになっています。

そんなの当たり前の話で、生活必需品にまで税金かけたら所得の低い人ほど困るのは考えなくたってわかりますよね。こんな大問題をあえて無視してこの国はただやみくもに消費税を上げ、後打ちでようやく「軽減税率」とやや真面目に言い始めたところなのです。

それでも業界からは「品物ごとに税率を変えるような大変なことはやれない」と反発が大きいとか。
そんな理由で生活必需品にも課税するというのなら、せめて最低でも当初の3%に戻すべきです。そして一定の財力を持つ層から富裕税を取り立てればいい。
もっとも私の本音は「消費税廃止」です。現実に、そうすれば日本経済は再生すると断言している経済学者もいます。

●ナチスの手法

何故こんなに急いで必要もない解散総選挙をやるのかと言えば、それは野党勢力が弱い今なら自民党が過半数を取れるから。
実はここがポイントで、自民党は一度下野してからこっち、支持率をそれほど伸ばしてはいません。彼らが政権与党の座に返り咲くことができたのは、対抗勢力が弱まったから。ぶっちゃけてしまうと、民主党に期待したいわゆる無党派層が凄い勢いで「政治に幻滅して」しまい、その結果シーソーのバランスが変わって自民党が押し上げられたに過ぎないのです。
(このことは安倍首相も自覚していて、政権復活時に言及しています)

元首相で現ナントカ大臣の某氏が洩らした通り、この「解散総選挙の連発」はかつてナチスが好んで実行した手法です。
もともとは、ナチス党もそれほど国民から圧倒的支持を勝ち得ていた訳ではありません。義も実もない解散騒ぎが続いたため、ドイツの有権者たちはすっかり「政治に幻滅して」選挙に行かなくなってしまった。ナチスのシンパだけがせっせと投票に行き、結果としてシビリアン・コントロールの利かない政権が誕生してしまったのです。

ゾッとする話だと思いませんか。

●700億かけて選挙をやり直すなら

前述の山本太郎氏は、「景気の悪化が誰の目にも明らかになる時期、そしてまだ野党の力が弱い時期に解散総選挙をぶつてくる」与党の考えを早くから見抜いていました。
ここで過半数を取っておけば万々歳。任期があと4年延びるうえ、「国民の支持を得た」とばかりに国民の大半が反対している政策もどんどん推し進めていくかもしれません(この「かもしれない」というのはものすごく抑えた言い方です)。
基本的には「しなくてもいい選挙」です。それに700億というお金を費やすのです。

もちろん、野党は舐められています。どうせお前ら、大した議席は取れないだろうと。
そして、国民も舐められています。もともと無関心な連中の方が多いんだし、投票率は伸びないだろうと。

「野党がだらしない」という批評はよく耳にします。私もそれを否定することはできませんが、だからこそ今は国民ひとりひとりがしっかと目を見開いてなければマズいと思うのです。このまま今の与党に政権を委ねておいて、いいのか悪いのか。どうすれば、少なくとも「最悪の事態」を避けられるのか。

リアルタイムの政治は、常に“ベスト”ではなく“モアベター”を探すものだと私は考えています。理想の政治家が出てこない限り局面にコミットしないというのであれば、そのスキに「今・ここ」の社会をとんでもない人たちに牛耳らせてしまうかもしれない。かつて、第一次大戦後のドイツがそうだったように。

700億。そんなお金があるのなら、被災地の復興や生活困窮者のために使ってほしい。
でも700億かけて選挙をやると決まった以上、そのお金が活きる道を見いだすしかない。私はそう思います。
そのために努力しようと思います。
スポンサーサイト
プロフィール

伊地智恭子

Author:伊地智恭子
《ご連絡・お問い合わせ先》
多摩市落合3-2-9-505

《カンパ入金先》
ゆうちょ銀行からお振込の場合
記号:10030 番号:20455091
名義:伊地智恭子とまちづくりの会(イヂチキョウコトマチヅクリノカイ)
ゆうちょ銀行以外からお振込の場合
店名:〇〇八(ゼロゼロハチ)店番:(008)
預金種目:普通
口座番号:2045509

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: