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官民共通番号の危険性

数日前の会議で「マイナンバーカードを使った証明書のコンビニ交付サービス」を含む補正予算が成立しました。債務負担行為として2300万円強、やけに前のめりな計画です。コンビニで住民票と印鑑証明(本市ではこの2種類のみ)を交付できるようにする代わり、本庁舎や出張所での他の業務と人員配置を見直していく、という所管の説明がありました。

私たち「生活者ネット社民の会」は、そもそも危険な官民共通番号制度に反対しています。いくら便利になるからといってこんな施策は許容できない、という立場から、共産党会派と一緒にこれを削除する修正動議を出しました。

共産党の大隈・安斉両市議と私が発議者となりましたが、他の会派の賛同を得られず修正案は否決。三多摩26市の中でコンビに交付を行っていなかったのは多摩市と八王子市のみでしたのに、利用拡大に慎重な姿勢を堅持できなかったのは本当に残念です。

以下は私が用意した提案理由です(議場では割愛した部分も入れてあります)。長くて恐縮ですが、よかったら目を通してみてください。「市民の利便性向上」という市側の言い分になぜ私たちが首肯できなかったか、これでもかなりかいつまんで述べたつもりです。

マイナンバー制度は多くの危険を含むばかりか、始まってみると自治体にかなりの経済的負担を強いるものなので、この後の決算委員会でも諦めずに追及してまいります。

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第67号議案、平成30年度多摩市一般会計補正予算第3号について、修正の提案理由を申し述べます。

債務負担行為として計上された2356万6千円は、マイナンバーカードを使い住民票および印鑑証明がコンビニで交付できるようにする、そのための予算確保です。確かに市内60店舗、深夜まで開いているコンビニで証明書の交付を可能にすることは、単純に考えて市民の利便性の向上に繋がるでしょう。私たちはコンビニ交付業務じたいを否定しているのではなく、それをマイナンバー制度を利用して行うことに反対しています。

マイナンバー制度は、健康保険証・クレジットカード・車の免許証など、国民のさまざまな情報を共通番号ひとつで管理することをめざしています。そうなれば情報漏えいした場合の危険性が飛躍的に高まります。

本来、マイナンバーは「社会保障と税番号」と位置付けられ、「これまで福祉の手が届かなかった人にまで手を伸ばす」ためのものとして始まりました。しかし今行われていることは、図書館カードやポイントカードなどの連携で「こんなに便利になる」「ここでもあそこでも使える」ということをアピールし、カードの普及それ自体を求めていくものです。コンビニ交付にしても、その利便性を強調して普及を拡大させるというのでは本末転倒です。
制度の危険性を無視して利便性ばかりを強調するのは、行政として責任ある態度とは言えないと思います。本市の不便さを批判されるということですが、その際は堂々と「本市はこれだけ安全に配慮している」と胸を張って答えればいいのではないでしょうか。

特に今はマイナポータルも始まり、ネット上での個人情報漏えいの危険性が増しています。マイナンバーカードとネットサービスであるマイナポータルが組み合わされば、安全性の担保はパスワードのみです。どれほど安全性や守秘義務が確実であるかわからないコンビニで、カードの紛失や盗難が起きたらパスワードだけで情報が完全に守れるはずはありません。ネットでは、パスワードは安全のため数ヶ月ごとに変えることが推奨されているほどです。

更に財政的な問題もあります。
1. 現在、カードを取得しているのは全市民の12.7%に過ぎず、しかもその多くを高齢者が占めています。そのうちのどれほどが実際にコンビニ交付の恩恵をこうむるか、そのために初期費用約2000万円、ランニングコストに加えJ-lisへの支払いだけで毎年270万円というのは、費用対効果を考えたとき適切なこととは思えません。
2. コンビニ交付が始まれば、市は店側に書類1件につき115円の使用料を支払います。その金額を考慮して今後の発行手数料が決められることと思いますが、115円をまるまる現在の手数料に上乗せすることはできないはずです。結果、手数料収入の減額につながります。

これまでの決算委員会での確認で、マイナンバー制度に関しては既に自治体の負担が毎年2000万ほどあることがわかっています。また別に多額の税金を投入してコンビニ交付を始めるよりも、本庁や出張所でのサービス内容、そのための適正な人員配置などを、住民サービス全体を考える視点に立って見直していくべきではないでしょうか。「マイナンバーカードありき」の事業には、市民の大切な情報を守る立場から断じて容認できるものではありません。

以上の理由から、当該の委託料は債務負担行為から削除する修正案を提案いたします。
プロフィール

いぢち恭子

Author:いぢち恭子
2019年 市議2期目スタート
2015年 多摩市議会議員初当選

2013年 東京都知事選
宇都宮けんじ候補の選対にボランティアとして参加。

1981年 和光大学人文学部芸術学科入学。

1983年 同大中退。
舞踏家としてスタート。

1978年 都立永山高校入学 1976年 落合団地に引っ越す。

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